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「【バーチャルウォーター】は世界の水・食料問題を...」の会話スレッドまとめ

【バーチャルウォーター】は世界の水・食料問題を論じる際、NHKがよく使うが、解決に何の有効性もない概念。しかし、この単語は便利だ。世界の困っている人から水・食料を収奪する「日本人は罪深い国民」と洗脳したいときに使えるからだ。そこで、「NHKに騙されないためのバーチャルウォーター解説」☞

バーチャルウォーターは、食料輸入の際、その生産に必要な水(ウォーター)も一緒に輸入してると仮想(バーチャル)し、相手国の水を奪ってるとの主張に使われる。しかし、そもそも日本の輸入需要がなければ、食料以前に作る畑すら存在しない。その土地に降る雨水は川海地下に流れるか蒸発して終わり☞

その水を有効活用し、日本向けの輸出国農家は、食料を生産・販売し、稼いで家族を養い、農場に再投資しながら持続可能な農業を追求している。日本がその農家の水を奪い苦しめてる?そんなことない。買うことで彼らを豊かにし、我々の生活も豊かになっている。日本が責められる話は何ひとつないが事実☞

日本が穀物を輸入しているのは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ブラジルの4カ国で全体の9割以上を占めてる。4カ国の農家から「もっと買ってほしい」との声はいくらでも聞くが、「日本人は俺たちのバーチャルウォーターを奪っている。これ以上、買うのを止めろ」という話は一切聞いたことがない☞

というと、「地下水がなくなっている地域が!」と反論がくるが、地域によって雨量の多少の違いはあれ、雨は降る。日本人のせいで雨量は変わらない。地下水の量が減る地域があるのは事実だが、貯まる量より使う量が多ければ減っていく。その地下水を後先考えないで使ってしまった責任も日本人にはない☞

それ以前に、貯水はできないか。節水農業の技術導入できないか。もっと少量の水で生産できる作物へのシフトは可能か。地下水を使わない放牧はどうか。いろいろ選択肢はある。いずれにせよ、短期の経済性を優先して、長期の持続性をないがしろにする農業が衰退するのは、文明崩壊の歴史が教える通りだ☞

ただ、あらゆる手段を講じ、対応していたとしても、もっと水が豊かな地域との競争が続くことは変わりない。ビジネスで農業をする限り、少ない水でも売れる農産物を作っていかないと生き残れない現実は同じだ。その地域が競争に負けて農業を縮小すればどうなるか。たしかに水の使用量は減る。その結果☞

日本が代わりにもっと水が豊かな国・地域から輸入した場合、日本のバーチャルウォーター量は?何も変わらない! ある作物生産に必要とされるバーチャルウォーターは一定という計算式だから、輸出国の水の希少性に関係なく、同じなのだ。ただ、海外の水を収奪する「日本人は罪深い」との洗脳だけ続く☞

それでも、それは浅川さんの一意見にすぎないとの反論があるだろうから、日本への穀物や肉の輸出国のの中でもっとも水資源が乏しい豪州の農業専門家(豪氏)の意見を聞いてみよう。結論からいえば「計算するだけ無駄」「こんな曖昧な指標はナンセンス」とかなり辛辣だ。どこがそんなにダメ指標なのか?☞

豪氏:バーチャルウォーターが目的とする「農業の持続可能性」の限界値がどこにあるか示していない。限界値は本来、水源の豊富さや希少さ、同じ作物でも栽培法や灌漑手法によってまったく異なるのに、全く反映されない。よって水管理の指標として実用的な価値はなく、この数値で意思決定するのは危険☞

浅川:バーチャルウォーターは水資源の緊迫度の違いを考慮していないということですね。雨水も地下水も灌漑水も同じ価値で換算している。それでも「水資源をもっと大事に使うべき」という反論がきたらどうしますか? 豪氏:農業での使用制限したとして、節約した水を有効利用する方法は一体何ですか☞

豪氏:豪州のように僻地で肉牛を放牧している広大な草原を想像してみてください。そこで降る雨を利用する経済活動のなかで、放牧以上に適したものがほかにあるでしょうか?」 浅川:ないですね。ただ、素人の方から、少量の水でも放牧に使うのは「もったいない」という意見がきたらどう答えますか?☞

豪氏:放牧地から重くてかさばる水をわざわざ運んだ後、もっと経済性のある使い道などありますか。その水を運ぶのにパイプラインの投資を誰がしますか。その前に、放牧地全体に降り注ぐ雨水をどうやって貯水するのでしょうか。浅川:たしかに。ただ牧放地をあえて例にあげるのは詭弁と返答がくるかも☞

浅川:そこで、実際に水が足りなくなった作物のケースを想定してみましょう。例えば、干ばつが続いた年など水の希少性が高まった状況。日本人が馴染みのある稲作を例に説明してもらえますか。豪氏:そんなの答えは簡単です。水道局が農業用水の値段を上げるだけ!浅川:そうしたら何が起きましたか?☞

豪氏:その年、豪州では水利用量の大きいコメの生産が一気に減ったのです。水代をコストに入れると儲からないからです。多くの農家が少量の水でも育つ経済性のある作物に転換しました。水に経済的価値が反映され‥浅川:バーチャルウォーターを持ちださなくても農家は上手に水を使っている証明ですね☞

浅川:これまでの議論は、機会費用の概念でも整理できますね。機会費用とは、例えば「農業用に水を使う」選択をしたために結果として諦めることになった別の選択から、得られたはずの利益のうち最大のもののこと。豪氏:農業で使わなかった水に工業用途があったとすれば、高い機会費用があることに…☞

浅川:一方、最初の例の放牧地のようにほかに現実的な用途が無い水には機会費用はほとんどない。豪氏:つまり、「水は水」という素朴な見方がバーチャルウォーターです。浅川:なるほど。NHKがいうような日本が輸出国のオーストラリアから水資源を奪っているという見解は、的はずれということですね!☞

豪氏:日本は友好国で農業分野のパートナーですから、そんな見方をするオーストラリア人は皆無です。そういえば、私が自国でバーチャルウォーターの無意味さを説明するときに使う例があります。浅川:面白そうです。それは何ですか。豪氏:豪州人と中国人の国民一人当りバーチャルウォーター比較です☞

中国人70万ℓに対し、オーストラリア人は140万ℓ。この国際比較が何を意味するか問うても誰も答えられない。どちらの国の方が水と農業で危機的な状態といえますか?バーチャルウォーターの値では豪州だが現実は中国。バーチャルウォーターは反対の答えを出す。何も教えてくれません。浅川:たしかに☞

浅川:最後に豪州とは別の穀物輸出国について、バーチャルウォーターの議論をしてみたいと思います。世界最大級のコメの輸出国、タイなんかどうですか? 豪氏:いいですね。もしかしたら、何か意味のある指標なのか新たな観点が発見できるかも。浅川:だといいですね。偏見を排し議論してみましょう☞

豪氏:まずタイの稲作が水を使う時期はいつですか? 浅川:タイでは稲作は雨季に行われます。水不足どころか水過剰の時期ですね。稲作用の水は、生活用水や工業用水が確保された後に割り当てられる順序になっています。豪氏:稲作用は最後なわけですね。工業用にたくさん使って水不足はないんですか?

浅川:雨季ですから基本ありません。稲作用の水利用を制限してしまえば、洪水の原因にさえなりえます。水田で十分に使わなければ、地下水への水の浸透も損なわれてしまいます。その結果、乾季には逆に水不足の不安が広がる可能性さえ高めてしまう恐れも。豪氏:さっそく、結論が出てしまいましたね…☞

浅川:水田で大量の水を使うタイ米を輸入したとしても、タイにはまったく実害がない。豪氏:タイ人から奪っているはずのバーチャルウォーターを減らそうとタイ米の輸入を減らしたら、損害を受けるのはタイのコメ農家だったり、洪水にあうタイ国民ということですね。浅川:意図と全く反対の結果を生む☞

豪氏:もう少し議論を粘りませんか。浅川:いいですよ。豪氏:タイで工業がもっと盛んになり、農業用と工業用の水でとりあいが起こった場合は? 浅川:どの国も一定の水制約がある限り、全てを満たせません。片方に資源を配分すればもう片方が疎かになるのは仕方ない。単純なトレードオフの関係です☞

豪氏:このケースもバーチャルウォーター関係ないですね。一体どういう状況で、バーチャルウォーターが意味をもつんですかね。浅川:バーチャルウォーターの概念を最初に提唱したのはロンドン大学東洋アフリカ学科名誉教授アンソニー・アランです。豪氏:そうでした!彼の研究自体は意義ありましたね☞

浅川:その通りです。アラン教授は砂漠の国ヨルダンの研究をして気付きました。限られた水資源の中で国がうまく機能しているのは、水をたくさん使う農作物を輸入しているからではないか。であれば他の水が乏しい国もヨルダンにならい、国内で水を大量消費する農産物を輸入に切り替えればいいのでは?☞

豪氏:農業用の代わりに飲料水や工業用水などもっと重要な用途に配分すればいいのではないか。そうすれば、中東諸国での水資源の争いを無くすのに貢献出来るのではないか。浅川:そういった問題意識から発想したのがバーチャルウォーターのそもそもの意義。そして、その問題意識を引き継いだ研究者は☞

豪氏:アラン教授のバーチャルウォーター論を応用していく。中東だけでなく、発展途上国間の水資源の差に注目し、農業の国際分業を進めた方がいいケースについて論じていった。浅川:いずれにせよ、バーチャルウォーターはもともと途上国の水問題を議論するためのツールとして学問的に活用されていた☞

豪氏:それを豪州や日本など先進国のマスコミが使いはじめて、わけわかんなくなっていったんですね。浅川:そうですね。バーチャルウォーターは先進国の食料輸入国で危機を煽るのに使える。豪州は日本では食料の輸出大国というイメージが強いでけれど、実際は一人当りの食料輸入は日本より多いぐらい☞

豪氏:そうです。だから、世界は水不足にもかかわらず、豪州や日本はたくさんの食料を輸入する悪い国だと…浅川:バーチャルウォーターのもともとの意味と関係なく、他国の貴重な水を奪っているのと一緒だというストーリー展開になってしまう。さらには、食料を調達している輸出国が日本のせいで…☞

浅川:水不足になれば、これまでのように日本は食料を買えなくなる可能性も出てきます、という主張と同時に、世界の「食料危機」イメージ映像と重ね合わせたテレビ番組が作られていく。並行して、国策(農水省の食料安全保障政策)のなかに、バーチャルウォーターを下げていく重要性も公式に記された☞

豪氏:いったん国策になってしまうと、その先はバーチャルウォーターが教科書にのり、普遍の真実のように語られるようになってしまうわけですか。浅川:“飽食”のつぎは“飽水”の民として、先進国は原罪を背負っていくような運命論がはびこり、それに乗じた活動家やビジネスが跋扈するという構図です☞

豪氏:それにしても、バーチャルウォーターのような農業ネタが流行るのは先進国特有の現象ですね。途上国ではそんな悠長な話している場合ではない。豪日はお互い農業生産性があがり、農家人口が減少する中、現場感覚で農業や水・食料問題が理解できる人が減っているのも一因でしょう。浅川:たしかに☞

浅川:バーチャルウォーターに限らず、農業・食料分野で、これからもいろんな誤解が増えていきそうな気配ですね。今後もお互い協力して、わかりやすい解説をして日豪両国民のお役に立てればと考えています。豪州:喜んでいつでも協力します(終)

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  2. gear_lord
  3. 2021/02/11 23:17:15 公開
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