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「「なんでNasdaqの出来高はダブル...」、@hirosetakao さんからのスレッド

「なんでNasdaqの出来高はダブルカウント(=二倍)になっているの?」という質問をもらいました。良い質問なので答えます。

ナスダックはもともとNational Association of Securities Dealersと呼ばれる、まあ「証券業協会」みたいなものでした。その証券会社の協会が「自分たちで店頭市場を作ろう!」と言い出し、コンピュータの画面に株価を表示しそれを証券会社間の「電話取引」で売り買いし始めたのがNASDAQの始まりです。

するとNASDAQの市場は、各証券会社のトレーディングルームに据えられたコンピュータの中「だけ」に存在し、ニューヨーク証券取引所のような一か所に注文が集められるということはありませんでした。言い直せば「インターディーラー市場」ということです。

「インターディーラー」というのは「ディーラー間の」という意味です。

いま個人投資家があるナスダック銘柄を買いたくて注文を出すと、その注文は証券会社のマーケットメーカーと呼ばれるトレーダーのところに届きます。マーケットメーカーは「その場で、たちどころに」その注文を成立させます。

「売り言葉に、買い言葉…」じゃないけれど、個人投資家のBUYに対し「それ、俺が売った!」と約定をまず作ってしまうんです。ポイントとしては、この時点で証券会社のマーケットメーカーは「なにもない真空の状態から手品みたいに個人投資家のBUY注文に対してその株を売り向かった」のだからSHORTです

さて、この状況がおきているまさしくそのとき、別の証券では個人投資家がSELLの注文を入れたとします。こっちのトレーディングルームでは、マーケットメーカーが「それ、俺が買った!」と注文を成立させるわけです。つまり買い持ちの在庫(LONG)ができたということです。

この、「売り向かったマーケットメーカー」と「買い向かったマーケットメーカー」が、自分のSHORTないしはLONGのポジションを解消するためには、自分の反対側のポジションになっているマーケットメーカーを探す必要があります。その相手がマッチングできて初めて在庫ゼロ(flat)になります

一方、NYSEなどの立会場での取引では個人投資家の買い注文と別の個人投資家の売り注文がマッチングされます。つまりマーケットメーカーという「介在者」が無いのです。

すると「GE100株の売買成立!」と言った場合、100株の買い注文と100株の売り注文が直接出会い、商談成立したことになります。

もういちどナスダックの例に戻ると個人投資家の買い注文は一回マーケットメーカーによって「売買成立!」として出来高を報告された後、その「在庫」はインターディーラー市場で別のマーケットメーカーに対して「処分」されるわけで、1回の客注文で2回の「出来高」が報告されてしまうわけ。

よく「ナスダックの出来高はダブルカウントになっているので、÷2して考えないと…」と言われるのは、そのためです。これはIPOの時に特に重要になります。

なぜかというとIPOのケースでは「今回投資家にはめこまれた株数のうち何%が初日立会で売り抜けられた?」などのレシオを計算することで株価の方向性を占うケースがあるから。

ナスダックの場合、ダブルカウントされているので、それを差し引いて考える必要がある。

(そろそろ主幹事のグリーンシューによる買い支えが弾切れになる…)というような株数を計算するとき、このダブルカウントの概念を抑えておくことはとても重要です。

フロリダの田舎でワイフとふたり静かに余生を送っています

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  3. 2020/09/26 20:38:57 公開
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