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「#しほマネss 舞花「もう秋っすね...」、@rettiwTdesudeR さんからのスレッド

#しほマネss

舞花「もう秋っすねー」

すっかり秋付いた木を見ながら道を歩く舞花。
特に目的もなく街をぶらつく。
お金がかからないから好きなことでもあった。

舞花「あんなところにあったっけ?」

目についた神社に入ってみるが、見かけたことがない場所であった。

舞花は境内に入った。

???「おやぁ、こんな所にお嬢さんかえ……」

舞花「爺さんこそこんなところで何やってるんすか?」

境内の賽銭箱の上……不敬にも一人の老人が座り込んでいた。
その表情はやや険しい。

爺さん「すまんが……何か飲み物を持ってないかえ?」

舞花「スポドリならあるっすけど……」
おずおずと差し

出す舞花。
たまたま手に持っていたドリンクだ、せっかくなら人のために使おうと考えた。

老人はそれを飲み干すとにこやかに言った。

爺さん「お主にはお礼が出来たな……これをやろう」

舞花「何すかこれ?」

手渡されたのは、マイクの様なものだった。

爺さん「これで質問をするとな、

その者の本心が返ってくるのじゃ」

舞花「はぁ……」

あまり間に受けないようにして、そのマイクを貰う。

舞花「使う時って……」

スイッチを押すのだろうか?質問しようと再び顔を向けると、老人はいなくなっていた。

舞花「なんだったんだろう?」

一人そう呟いて、神社を後にした。

舞花は貰ったマイクを手に持ったまま寮に帰ってきた。

舞花「使えるような時もないっすかね……」

リビングに入ると、マネージャーが顔色を悪そうにしてソファに座っていた。
少しうとうととしていたが、こちらに気がつくと立ち上がった。

マネ「あー舞花、お帰り……今帰るからね」

舞花「ちょっとマネージャー……疲れてるんじゃないっすか?」

マネ「そんな事ないよ」

その返事に力は無い。
舞花(そうか……こういう時に!)

舞花はマイクのスイッチを押しながら、マネージャーに向けて言った。

舞花「マネージャー、今の仕事は辛いっすか?」

すると、マネージャーは声を絞り

だすように答えた。

マネ「辛いし、疲れる……泣きそうなくらいね」

舞花「そんなに辛いなら…」

マネ「でも、舞花たちを立派な声優にするまで自分がへこたれるわけには行かないから」

舞花「……!」

マネージャーの本心なのだろう。それを聞くだけで舞花は救われた気持ちになった。

それでも、舞花は本音を聞き出すべくマイクを使ってしまう。

舞花『正直……仕事は辞めたいっすか?』

マネ「辞めたい、でも、自分がいなくなった後が心配」

ズキリ…と舞花の心が痛む。
自分たちはマネージャーが抜けたらどうにもならないという程に心配をかけさせていたのだろうか。

マネ「それでも……みんなが大好きだから辞めたく無いってのもある」

舞花「マネージャー……」

彼が来てから、かれこれ一年ほどだろうか。
とても頑張ってくれていたと舞花は思う。

それでも……なんとかしてあげたい。
舞花が支えれるなら支えてあげたい。

そう、思ってしまった。

舞花『悩みとかってあるんすか?』

マネ「みんなからどう思われてるのか気になる。嫌われてたらどうしよう」

舞花「そんなこと……」

そんなことない、と言おうとしたが今はマネージャーに届かないだろう。

舞花が思ってる以上にマネージャーがボロボロだった。
以前から芽生えてた思いが溢れる

舞花『マネージャーは……AiRBLUEのみんなのうち誰が好きなんすか?』

マネ「みんな」

舞花は痺れを切らしてしまう。

乱暴にマイクを振り上げ、スイッチを押しながら聞く。

舞花『そう言うのじゃなくって、愛してる人は誰っすか!』

だが、その矛先はたまたまリビングに入ってきた志穂に当たった

志穂「は?ジャーマネだが」

臆面もなくそう言う志穂に、舞花は驚く。

舞花「し、し、志穂!?」

慌ててマイクのスイッチを外そうとするが、確認したくなってしまった。

舞花『それは本心なの?』

志穂「ああ、心からそう思ってる」

ごくりと唾を飲み込み、舞花は質問した。

舞花『それって、どういう意味で好きなの?』

志穂「……」

志穂は無言でリビングを出て行ってしまう。
そこにはマネージャーと舞花が取り残されたが……。

マネ「志穂は……自分のこと」

舞花「ま、マネージャー!?ちょっと自分の話を……」

マネ「ごめん舞花、志穂追ってくる」

そう言うと、

身を翻して志穂を追って行った。

舞花は1人、自分に向けてマイクを使う。

舞花『あなたは誰が好きですか?』

舞花「そんなの……マネージャーに決まってるっすよぉ」

涙が止まらない。
このまま足を動かしてマネージャーを追えば止られるだろうか。
自分の恋は実るのだろうか。

そんな考えが頭を

過ぎるが、出来ないことを誰よりも自分が知っていた。

舞花「うわぁぁん」

大泣きをする。
ひたすらに涙を流す。

自分はこれからどうしよう。
そんなことすら考えれない。

舞花「こんな事になるから、マネージャーの本心なんか」

今さら後悔するが、それはあまりにも遅すぎたものだった。

マネ「はぁっ、はぁっ!」

走って追いかけるが、一向に志穂の姿が見つからない。
さっきの言葉……本心なら……。

本心なら?
なにをするんだ?

たかが彼女のマネージャーというだけの分際で……。

足は止まってしまった。
マネージャーは、志穂のことを想っているのか、わからなくなっていた。

マネ「何やってるんだ……志穂を追いかけなきゃ」

震える足を無理やり動かす。
こうして走っていると同じように志穂を追いかけたことがあるような気がする。

神瑞を出た……そうしてしばらく走っていると志穂のお気に入りの街に出てきた。

墓が立ち並び、奥には商店街がチラリと見える。

そこで志穂は……俯きながら猫たちと戯れていた。

マネ「志穂……」

そう声をかけると、ピクリと体を震わして一言声を放つ。

志穂「ジャーマネ、私はお前のことが好きだぞ」

その声は震えていて、弱々しく……それでも芯の、心の通った声だった。

マネ「その、ありがとう……自分なんかを」

志穂「でもな、私は私以外の人もジャーマネが好きなことを知っている。確証はない、だが、今の関係が壊れるのが怖いんだ」

マネ「そんなこと……」

さらにその場に蹲ってしまう志穂に声をかけようとするが、その直後に彼女自身の声に遮られる。

志穂「お前は鈍いんだ……いい加減に自覚しろ!」

マネ「……ごめん、でも鈍感なフリでもしないと無理なんだ」

志穂「……」

無言のままで、言葉の続きを待つように……志穂は自分をただ見つめる。

マネ「みんなの前では大人で、マネージャーで、それでいて影に徹しないといけないからさ」

そう口から出た言葉はどれも寒々しい。

本当はこんなことを言いにきたんじゃない。
ずっと前から志穂を……なのに、なんでこんな言葉しか出てこないんだ。

マネ「だから誰の気持ちにも……応えられない」

志穂「……分かった、ジャーマネ。私は声優としてお前を離す気はない……絶対に振り向かせてやる」

その声は闘志に満ちていて、

志穂にしては珍しく低い声だった。

マネ「うん……わかった、でも志穂の事は本当は……」

志穂「言うなっ……その続きは、ちゃんとした時に聞かせてほしい」

わかった、そう答えて2人で寮に帰る。

自分の気持ちは、志穂には伝える事は出来ず……またいつも通りの日常が始まろうとしていた。

そして、翌日。

気まずそうな舞花といつも通り挨拶を交わし、何事もないように目を背けるほのかにレッスン内容を教え、最後に……志穂に声をかける。

マネ「おはよう」

志穂「なんだジャーマネか」

マネ「なんだとはなんだ」

志穂「……私は、諦めの悪い女なんだ。覚えておくといい」

マネ「……わかったよ」

どうやらこれからの恋愛事情には、少々複雑になるらしい。

窓から見えた空の景色は、快晴と言えないにしても晴れ渡っていた。

自分たちもほんの少しの曇りを持ちながら、前に進む。

いつも通りが少しだけ変わった気がした。

レッド!という者です。その辺にいるただの物書き。 アイコンはまっちゃんさんに、背景はチモシーさんに描いてもらいました!《同人サークル:外角の傘⛱》『団体:SpiritDream』所属!SpiritDreamの副団長!【あんハピ♪広報部No.156】ごちかわファミリー107 ↓ #レッドのゲーム部屋

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  3. 2020/10/03 00:43:24 公開
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