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「「家畜のエサのせいで食料危機が...」、@yoshiasakawa さんからのスレッド

「家畜のエサのせいで食料危機が起こる」説は事実誤認。世界の家畜のエサ60億トンの内、実に86%は人が食べられない牧草・作物残渣・食品ロス廃棄物など。それが肉・卵・乳など人が消費できる栄養タンパク源になる訳で、畜産は食料危機の原因どころか、食料安保・飢餓解消に最も貢献する産業なのだ(続)

「家畜のエサのせいで食料危機が起こる」説は事実誤認。世界の家畜のエサ60億トンの内、実に86%は人が食...

家畜が食べるエサの原材料となる食品ロスや廃棄物、植物油を搾ったあとの粕だけで、6億トン(乾物ベース)ある。日本人の年間コメ消費量の100倍の量だ。それを家畜が消費しなければ、産業廃棄物となり、すべては環境負荷の原因になる。つまり、畜産は環境への貢献度が最も高い産業の一つでもある(続)

途上国でも食品ロスが急増する中、その循環による飼料化・畜産は、都市のスラムに住む貧困層への栄養価の高い食の源になっている。日本でもかつて"残飯養豚”と呼ばれた。今では、安全性や栄養価の基準を満たした「エコフィード」として、優先順位の最も高いリサイクル手法として位置付けられる(続)

そうはいっても、飼料に穀物(世界平均で13%)を使い、人の食と競合するとの反論もあるが、牛乳や肉で1kgのタンパク質生産に穀物由来のタンパク質は0.6kgしか使っていない。そのおかげで人類は効率的に貴重なタンパク質を消費でき、ビタミンB12、鉄分、カルシウム等の必須栄養素を吸収できるのだ(続)

しかも、そのタンパク質の変換率は現状の飼料効率(飼料と畜産物の重量比)である。例えば、途上国の一頭当たりの乳生産量は、先進国の5分の一以下と低いが、飼料の給与戦略や栄養管理、ストレス改善などで、飼料効率が上昇中である。生産性向上で、もっと少ない飼料で多く供給できるようになる(続)

畜産のせいで農地が不足するとの批判もあるが、それは知識不足の問題。世界の牧草地の面積は20億ヘクタール(日本の国土の約50倍)と広大なのは確かだが、その大半は「耕作限界地」。穀物が育たないか育っても経済性がない土地だが、牧草地や放牧地として利用することで食料供給に大きく寄与する(続)

最近の研究では、牛や羊など反芻動物の糞尿や酪農家の草地管理のお陰で、耕作限界地でも農地転換可能なところが増加中だ。有用微生物の定着、生物多様性の向上で土壌の生物性・通気性・保水性が良くなり、干ばつにも耐え、作物が作れるのだ。畜産によって農地が減るどころか純増しているのが事実(続)

耕作限界地の中で、農地転換が可能とされる面積は6億8,490万haと推計。家畜用の穀物生産に使われる農地面積2億1,050万haの3倍超である。さらに、その7倍の15億haほど残っている。草地にも適さない低木地や一部放牧で使われる究極の限界地だ。家畜でのみ開拓可能な地球最後のフロンティアである(続)

家畜・畜産の地球・人類への貢献を要約すると、農業ができない限界地を草地・放牧地として活用し、人が食べられない食品廃棄物や副産物も消費でき、タンパク質・微量栄養素を豊富に含む食を提供すると同時に、環境負荷も減少。糞尿で農地の生産性をあげると同時に、不毛な大地さえ蘇らせている(終)

▼教科書が書けない/メディアが伝えない【世界・日本の農と食と環境】情勢分析&役立つ情報提供を心掛けています▼著書 15万部超ベストセラー『日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率』(講談社) 他多数、訳書は保守派上院議員ポール著▼農業ジャーナリスト/政策アナリスト▼農家13代目▼農業ビジネス編集長▼質問募集中!

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  2. 農業と食料の専門家/浅川芳裕
  3. 2021/01/06 02:19:10 公開
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