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「●COVID-19が小児で軽症である理...」、@influenzer3 さんからのスレッド

●COVID-19が小児で軽症である理由についての仮説
→いままで把握していませんでしたが、12月にその仮説に関するreviewが出ていました。
かなり網羅的にまとめられています。

高齢者の重症化の理由として既存のコロナウイルス免疫によるADEの可能性を論じているのは興味深いです。
しかも小児感染例では細胞性免疫の指標となりうるT細胞応答が弱いという記載があります。

ワクチンによるADEリスクの指標として細胞性免疫がしばしば用いられますが、それが適切なのかどうかも恐らくはまだ分かっていないかと。

メラトニンには抗ウイルス効果があり、医療従事者を対象としたRCTが現在行われているらしいです。
Why is COVID-19 less severe in children? A review of the proposed mechanisms underlying the age-related difference in severity of SARS-CoV-2 infections

Why is COVID-19 less severe in children? A review of the proposed mechanisms underlying the...

Why is COVID-19 less severe in children? A review of the proposed mechanisms underlying the...

In contrast to other respiratory viruses, children have less severe symptoms when infected with the novel severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2). In this review, we discuss...

adc.bmj.com

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・SARS-CoV-2は他の呼吸器疾患ウイルスとは異なり、小児でより重症度が低い。本レビューではCOVID-19の年齢による重症度の違いについての仮説について論じる。

・成人で重症度が高くなるリスク因子には以下がある。(1)加齢に伴う内皮細胞障害増加と凝固機能の変化、(2)ACE2およりセリンプロテアーゼの密度と分布の違い、(3)既存のコロナウイルス特異的異抗体およびT細胞(ADE含む)、

(4)慢性CMV感染等による炎症を介した免疫老化(immunosenescence and inflammaging)、(5)重症化に関連する併存疾患の高い有病率、(6)ビタミンDレベルの低値。

・小児で軽症化に関連している可能性のある因子には以下がある。(1)自然免疫および獲得免疫における違い、(2)再発あるいは同時に感染症を起こしている頻度が高い、(3)既存のコロナウイルスに対する免疫、(4)細菌叢(microbiota)の違い、(5)メラトニンレベルが高い、

(6)生ワクチンのオフターゲット効果による保護、(7)SARS-CoV-2への曝露量が少ない事
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(既存のコロナウイルス免疫について)
・風邪コロナウイルスは急性呼吸器感染の6-8%を占める。幼少期に免疫を獲得しても再感染する事が一般的で、中和抗体、非中和抗体、反応性T細胞は加齢とともに増加する。

・既存の非中和抗体がADEのメカニズムで細胞内に侵入しやすくなることが、高齢者のCOVID-19の重症化の理由の一部を説明できるかもしれない。

・ADEはワクチン開発でも考慮すべき現象であり、動物モデルではSARSやMERSのワクチン接種後の重症化が観察されている。回復期患者血清を用いた治療でもADEが報告されている。

・風邪コロナウイルス感染後はS蛋白、N蛋白、NSP7、NSP13、ORF1に対するT細胞性免疫が長期残存する。これらの一部はSARS-CoV-2と交差反応するがその意義は不明である。

このようなT細胞は高齢者で数が多いが、SARS-CoV-2に対する結合親和性(avidity)は低く、SARS-CoV-2に対する特異的免疫応答にnegativeに作用する事が示唆されている。
・小児のCOVID-19患者ではS蛋白に対するT細胞応答が弱いことが示唆されている。

(高齢者の免疫について)
・加齢による免疫老化には、異物認識能の低下、マクロファージ活性化や好中球機能低下、NK活性の低下等による自然免疫機能の低下がある。
・慢性CMV感染は免疫老化(immunosenescence and inflammaging)の主因である可能性がある。

・慢性CMV感染はクローン性のT細胞増殖とnaive T細胞の多様性を減少させる。
・CMVのこのようなT細胞への影響は、SARS-CoV-2のような新しい病原体への応答能力の低下を引き起こす。

・CMV潜伏感染はTNF-aやIL-6などの炎症性サイトカインを増加させるため、COVID-19におけるサイトカイン過剰産生を起こしやすい。

(細菌叢について)
・小児は成人に比べて、特に上気道で多くの細菌やウイルスがcolonizeしている。これがSARS-CoV-2感染に防御的に作用する可能性がある。
・腸内細菌叢ではSARS-CoV-2感染患者では、Faecalibacteriumのような特定の細菌群の割合が低下し、Bacteroidesは増加する。

・Faecalibacteriumは抗炎症作用を有し、BacteroidesはACE2発現量を低下させる。
・腸内細菌叢は年齢により異なり、小児では一般にBifidobacteriumが多い。

(メラトニンについて)
・メラトニンはいくつかのメカニズムを介して抗炎症作用および抗酸化作用を持つ。
・NK細胞、T細胞、B細胞、顆粒球、単球を増殖させ、マクロファージの抗原提示能を高める。
・IL-6、TNF-a、CRPを低下させ、NFκBを抑制する。

・メラトニンはSARS-CoV-2の細胞侵入に関与するCD147をブロックし、ウイルスのプロテアーゼ阻害作用を持つという報告もある。
・メラトニンレベルはヒトでは加齢とともに低下する。
・医療従事者を対象に、重症化阻止効果を検討するRCTが行われている。

権威を嫌う孤独な無名内科医www

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  2. influenzer
  3. 2021/01/12 20:08:46 公開
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