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「僕は都庁職員時代、一度だけ意図...」、@ohnuki_tsuyoshi さんからのスレッド

僕は都庁職員時代、一度だけ意図的なサボタージュをしたことがある。オリンピック誘致のためと称して、全く無意味な施設を多数整備する計画を幹部から指示された。費用はどんなに安く見積もっても10億円はかかりそうだったし、膨大な調整が必要だった。

僕は意図的に資料作成や調整を遅らせ、概算見積もりの試算は思い切り高く積み上げた。でも、数十億円の試算を見た幹部は「そのくらいでできるのか」と事も無げに言った。僕の直接の上司は、僕の露骨なサボタージュを叱責したが、僕はそれを無視した。

結局、その幹部が異動になって、全く無意味な施設の整備計画は本庁内部での検討だけで終わった。10億円の税金が守られた。ああいう無駄遣いがどれほど行われたのだろうと考えると、うんざりする。

この件は幹部の異動で立ち消えになったのだから、政治家主導ではなかったのだろう。当時の都庁は石原知事の在任後半で、前半に様々な改革で成功し昇格した幹部を見ていた中間管理職が、「奇抜なことを成功させれば知事に受ける」と思い込んで、年功序列で幹部になっていた。

東京オリンピックの誘致が始まったのはちょうどそんな時期だった。まさに「奇抜なアイデアで知事を喜ばせる」の格好の舞台がオリンピック誘致だった。あの頃から都庁はおかしくなってた。

石原知事の1期目ぐらいの都庁は、黄金時代だったと思う。石原知事は就任の訓示で「都庁職員は現場を知っている。国と都は対等だ。霞ヶ関への交渉は俺がやるから、諸君はアイデアを出せ」と言って、都庁の士気はおおいに上がった。

そして、長年懸案だった外環道や京急蒲田立体化の着手、ディーゼル規制で大気汚染の大幅改善、交差点や立体交差への集中投資で渋滞緩和、都立病院へのER導入などがスピーディーに動いた。1期目の石原知事は「役人の能力を完全に使った」感じだった。ただ、使いきってしまった。

長年溜め込んできたアイデアを出し尽くしたら、それを着実に実施し成果を刈り取る段階に入るはず。しかし、アイデア先行の都政が続き、混乱の方が大きくなった。その象徴が東京オリンピックだと思う。

石原知事が凄かったのは、霞ヶ関や永田町の人脈もあるけど、一番は都民にわかりやすいパフォーマンスだったと思う。あの人は世俗的な言動が世の中を動かすことをよく知っていた。さすがは作家だと思った。

都立病院で患者取り違え事故が起きたとき、石原知事はその事故が起きた都立病院で、健康診断を受けた。そして看護師に名前を聞かれ、「石原慎太郎です」と答えたら、「もちろん存じているんですけど、毎回聞くルールなんです」と笑った、というエピソードを記者会見で話した。信頼回復の後押し。

ディーゼル規制のときは、記者会見直前の打ち合わせで職員が持っていた、黒煙粒子の入ったペットボトルを「おい、これ借りるぞ」と言って持って行った。そして記者の前で「都民はこんなものを吸わされているんだよ」と、黒い粉をボトルから撒いて見せた。床掃除の手間の何倍も効果があっただろう。

一方、羽田空港国際化のときは、「費用は全額国負担」を厳命し、国土交通省と川崎市や横浜市の間で「自治体も一部負担」の方向になっても譲らず、国から「都以外は合意した」とリークされると激怒して、国際化をまとめ上げた担当幹部を更迭してしまった。そのへんからイエスマンが増えていった。

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  2. 大貫剛
  3. 2021/02/19 11:47:30 公開
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