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「自然物の観察において僕が見逃し...」、@raptorial_owlet さんからのスレッド

自然物の観察において僕が見逃してることなんてたくさんあるとは思うのですが、生徒の眼にかかると本当にアッと思うような気付きがあったりするもので。先日カモの翼の標本をつくっていた生徒たちが、気になるものを見つけたと報告しに来たんですよね。

自然物の観察において僕が見逃してることなんてたくさんあるとは思うのですが、生徒の眼にかかると本当に...

風切羽の羽軸付近の羽毛がキラキラと白く光っていて、先生これは構造色でしょうか、と。
構造色であればある程度見る角度を変えれば色調が変化するが、そういう様子は見られないので他の要因だろうと。さて。

これが、てっきり普通の羽毛がなんだか白く光ってるんだろうと思い、じゃあ顕微鏡で見てみようかと観察してみたら、繊維が並んだような通常の羽毛ではなく、和紙の薄紙が重なっているような構造をしていたのです。

他の鳥にもあるのかと思い、標本棚から何種類か引っ張り出して来て比較します。例えば、ワカケホンセイの風切にはそういう構造ないんですが…

ハシボソミズナギの方はカモほど目立たないものの、ちゃんとある。もっと他の種で観察してみないとわからないけれど、可能性としては水鳥に特有の構造であるだろうという予測が出来た。

で、生徒の一人が「撥水じゃないかな」と言いながらピペットを持ってきて、垂らして検証していたんですよね。そうすると、垂らした水は白いカバーがない場所では数分で染み込んでいきました。

構造については、名称、役割ともに(僕も知らないので)宿題。
いまたぶん彼らが調べているところだと思いますが、何より観察した事象に疑問を持ち、仮説をたて、これを実証するという、中高の理科教育で僕が重要視している過程を、ものの10分くらいで生徒たちが実践してる姿に脱帽しました。

一応補足ですが、おそらくというか間違いなく「新発見」ではないんですよね。論文か学術書読めばどこかに書いてるとは思いますし、調べるのも教育活動のひとつだと思います。難しいところで、僕は調べ学習は大事だと思いますが、一方で調べるだけに終始するのは駄目だと思っています。

やもすると、書籍やネットの文章をそのまま書き写し、理解が不充分であるのにやった気にさせてしまう。
というのは、教育活動としては非常にもったいないと思うのです。ワンクッション考えて、実験したり他と比較して自分なりの傾向を見つけてから答え合わせ、とした方が、教育的には良いと。

効率の問題はあります。一発で答えが与えられるのも、重要な要素でしょう。学ぶことはたくさんありますから。ただ、充分考えたあとであれば、答え合わせは何時でも出来ると思います。そういう点で、今回の実践は彼らにとっても(僕にとっても)「新発見」だったなと。

そういえば、リプライで2件ほど「カラスにも同様の構造がある」とご指摘をいただいたので教材から引っ張り出して見てみたのですが、パッと見ではカラス(ハシブト)には同じ構造は無さそうでした。一応ご報告まで。

理科の教師がやっているにしては学術的でも教育的でもないアカウントがこちらになります。骨格標本作成、動植物、キャンプ、授業のアイデア、お絵かきなど。好な動物はホンドタヌキとフクロウ。好きな花はマツムシソウ。専門畑は昆虫病原菌。秀文堂生物図説 執筆。

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  3. 2021/04/18 09:34:20 公開
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