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「平成29年2月5日発生の久留米準強...」、@shouwarame さんからのスレッド

平成29年2月5日発生の久留米準強制性交等事件の上告審の決定を読みました。高裁で新たな証拠が出なくても、高裁が自判できたのは、「地裁の用いた『経験則』がおかしかったから」に尽きるよなぁという感想です。被害者の方、支援者の皆様、長い闘いをおつかれさまでした。

courts.go.jp/app/hanrei_jp/…
最高裁の決定の全文です。

高裁判決後に、私が文春オンラインに書いた記事です。地裁判決と高裁判決を分けたのは、「被害者が抗拒不能であったことにつき、被告人に故意があったか否か」の一点です。なぜ故意の認定が異なったのかを、私なりに分析しています。

久留米準強姦が逆転有罪 裁判所の「経験則」に変化の兆しか | 文春オンライン

久留米準強姦が逆転有罪 裁判所の「経験則」に変化の兆しか | 文春オンライン

2019年3月、テキーラ等を大量に飲まされ、酩酊させられた状態で姦淫された準強姦事件について、福岡地方裁判所久留米支部で無罪が言い渡された。準強姦罪の成立には「抗拒不能」であることが必要である。「抗拒…

bunshun.jp

一般的に「故意」は人の内心を指すので、裁判の事実認定で「客観的事実の集積から故意を認定する」発想がピンと来ないと思いますが、日本の裁判ではよくあることです。例えば、殺傷事件の「殺意」などは、創傷の部位・創傷の程度・事件前の言動・事件後の言動によって認定されることがよくあります

例えば、刃渡り20cmの包丁を、ブスブスと何度も胴体を狙って刺していた場合、裁判所は「殺意がある」という方向で見当をつけ、殺意がなかったといえるような特殊事情がなければ、たとえ被告人が「殺す気はなかった」と供述しても、その信用性を否定して、故意を認定します。

上告審の決定を見るに、高裁は、地裁認定の事実から故意があるだろうと見当をつけた上で、公判期日前の打合せで、被告人において「被害者が抗拒不能状態にないと誤信するような事情や、被害者が性交に同意したと誤信するような事情がなかったかについて質問する必要性がある」から被告人質問を実施する

と述べたのだろうとうかがえます。高裁は、地裁認定の事実だけで故意ありと認定できると考えていたのでしょう。そして、高裁の被告人質問で、被告人が裁判所・検察官に対して黙秘し、弁護人は被告人質問を行わなかったので、自判したという流れです。

先ほど挙げた刺殺事件の故意認定の例と同じ流れですよね。この例は、司法研修所の「刑事裁判」の科目で習う基本的なものです。特に高裁がミラクルな手法で事実認定を行ったわけではありません。

ただ、弁護士の中には「故意」はあくまで被疑者被告人の主観的要素であり、客観的事実から故意を認定するべきでないという考え方の人はいます。そのような観点から、一定の批判は出ると思います。
批判的言論に触れるときに、その批判の源が何かがわかると理解度が深まるので、念のため書いておきます

東京の弁護士です。カラオケバカ一代。 安全ピントラブル対策弁護団に参加しています。痴漢がいなくなりますように。 弁護団のホームページはこちらanzenpin.jtwla.com 弁護団のツイッターアカウントはこちらtwitter.com/anzenpinbengoda

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  2. らめーん
  3. 2021/05/17 14:08:37 公開
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