シェア

「先日、「ダークサイドミステリー...」、@sow_LIBRA11 さんからのスレッド

先日、「ダークサイドミステリー」で特集されていたのだが、アメリカどころか、世界の犯罪史に名を残し、「FBIを最も手こずらせた」とも称される爆弾魔「ユナボマー」その正体は、田舎の山小屋に住む、無職の中年男性だったのよね。

先日、「ダークサイドミステリー」で特集されていたのだが、アメリカどころか、世界の犯罪史に名を残し、...

と言っても、FBIが行ったプロファイリングは正しく、「高度な教育を受けた教養のある中年」であり、IQは160超え、飛び級でハーバード大学に入学したのが16歳、博士号も有し、あまりに頭良すぎたので大概の名門校は合格したので、「奨学金が高いところ」を志望動機にするほどだった。

そんな彼がなぜ人生を踏み外したかと言うと、皮肉にもその「天才ゆえ」だった。
まともな社会性が育つ前に、大人の世界に放り込まれたため、精神の均衡を崩し、文明社会そのものを嫌う、一種の「世捨て人」になってしまったのだ。

無職だったのも、山奥の掘っ立て小屋で自給自足の暮らしをしていたため。文明社会を嫌い、科学文明を嫌い、一種の「グリーンアナキスト(環境派無政府主義者)」になったのだが、その彼を最も苛立たせるものがあった。それは、飛行機だった。

山奥で一人暮らしていたのに、その彼の上を飛行機が飛ぶ。その音を聞くだけで自分を「排除した文明社会」を思い出し、激しい憎悪と憤怒に襲われ、その自衛策として「爆弾を送りつける」という犯行に及んだのだという。

そのため、身の回りにある木や石、釘などを利用しての爆弾を作成、送りつけたのは飛行機会社や大学など、ユナボマー(UNABOM)の名の由来は「University」&「Airline」「Bomber」すなわち、「大学と航空会社を爆発させる男」から。

このユナボマー逮捕から、彼の経歴と犯行に至るまでの理由が明らかになるに連れ、最も震撼を受けたのはアメリカの教育界だった。
それまで、人と異なる特別な才能を持つ者たち、「ギフテッド」には、常人とは異なる高度な教育投資を行うことこそ当人と社会のためになると考えられていた。

だが、「特別な才能」を持とうが「高い知性」を持とうが、彼らは神の子ではなく人の子なのだ。
にもかかわらず、ちゃんと「子ども扱い」されなかったことで、本来なら備わっていたであろう人格が形成されず、社会に貢献するどころか、当人自身が誰よりも苦しむ結果になった。

未だにこの問題に関しては、アメリカのみならず、世界の教育界は明確な解答を出せていないのが現実である。
「天才でも人間扱いする」か「天才は天才扱いする」か。

日本では「飛び級制度」などの、こういった天才たちへの「特別扱い」はあまりしない方針で通している。
時に米国の方針が賛美される時があるが、これは両国の歴史に違いも大きい。
開拓の歴史を持つ若き国の米国は、「一人で百万人分の働きをする」天才たちに頼らざるを得ない歴史があった。

本来は西洋社会の辺境国家であった米国が今に至る世界の超大国となったのは、数多の天才たちの功績が大きい。
飛行機を発明したライト兄弟、
電話の生みの親グラハム・ベル。
そして発明王エジソン。
人類史を変えたと言っても過言ではない天才たちである。

それゆえに「天才たちを保護し、育むことこそ社会にもっとも利益をもたらす」という思想が根底にあるのだろう。だが、人間は作物ではない。
周りの”雑草”を排除し、養分を集中させれば、より大きな実りをもたらすようなものではないのだ。

日本の教育現場は、学校をただの「教育機関」ではなく「社会性を育む場所」という考え方がある。その思想は時に別の問題を生じさせているのも事実である。天才と呼ばれる者たちの幼少期の苦痛のエピソードは少なくない。しかしだ。

まだ「幼少期の間で済んだだけよかった」とも言える。
少なくとも、ユナボマーのような「実例」を見るとそう思わざるを得ない。
社会に実りをもたらすどころか、世紀の犯罪者として名を残し、自身は監獄の中に囚われる。

逮捕されたユナボマーの判決は「仮釈放なしの終身刑8回分」である。これは、「どんな事情があって減刑されても、それが生きている間に8度続かない限りは、絶対に外に出られない」ということだ。
今も彼は檻の中にいる。
事実上の「封印」である。

「個性に合わせ、のびのびと育てる」それは教育の理想として語られる。だが一歩間違えれば、大人のエゴに押しつぶされた哀れな子どもたちが、「人並みの幸せ」も得られぬ末路をたどる。
少なくとも、死ぬまで牢獄暮らしに比べれば、「普通の人生」のほうが万倍増しなのは誰もが理解することと思う。

子どもの味覚を育てるには、時に当人が嫌がっても、苦いものや辛いものを食べさせる必要がある。
それは人生においても同じではなかろうか。
甘いものばかり食べさせれば、なるほど確かに子どもは笑顔になるだろうが、果たしてそれが正解なのか。
難解なテーマである。

ってとこまで考えて「あずまんが大王」の飛び級天才少女だったちよちゃんは、なにげに幸運だったのだなぁと。
あのボンクラーズたちに囲まれて学校生活を送れば、
「ああ、自分は頭がいいだけの普通の人間なんだなぁ」という、一種の安堵すら覚えたことであろうw

ちよちゃん、連載後期、大学受験に向かう友人たちの合格を願い、「縁起がいい」と話題に出た「割り箸をきれいに割る」を延々と続けた。
頭のいい彼女は、こんなことに意味がないなんてわかっている。わかっていても彼女はやった。
それこそが、「学校でしか学べないこと」だったのかもしれない。

ライトノべル作家のはしくれです。「戦うパン屋と機械じかけの看板娘」(HJ文庫)全10巻。「桃瀬さん家の百鬼目録」(電撃文庫)。「新選組チューボー録(原作)」少年エース連載中。「剣と魔法の税金対策」(ガガガ文庫)三巻7/20発売。「機動戦士ガンダムSEED ECLIPSE(ストーリー担当)」7月より連載開始!

  1. トップ
  2. SOW@新作出すよ
  3. 2021/06/07 12:36:01 公開
シェア

「すまとめ」はTwitterの長文スレッド(長文スレ)・連続ツイート(連ツイ)を1つの記事にキレイにまとめるサービスです。長文スレの最後に、「@matomesu まとめて」とコメントを付けるだけで、まとめ記事がこのように作成されます。

おすすめスレ