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「1/ ヤフージャパンが、ライセンス...」、@shibataism さんからのスレッド

1/ ヤフージャパンが、ライセンス契約を終了するという発表がありました。

これは、知らない・興味ない人も多いかもしれませんが、ひじょうーーーーーに大きな歴史的な話でして、そのあたりを書いてみたいと思います。

2/ ヤフージャパンは、Yahoo Incとソフトバンクのジョイントベンチャーとして設立されました。

日本以外の国では、その国のヤフーは、Yahoo Incの100%子会社として設立されていたのに対し、日本だけは(当時)ソフトバンクがYahoo Incの筆頭株主だったこともあり、JVとなっていました。

3/ そのJV設立の際の契約の一つが、今回終了することになった「ヤフージャパン ライセンス契約」です。

(もう時効だと思いますので書きますが)実は、私、この契約のコピーを見せてもらったことがあります。ソフトバンクの損社長とYahoo Inc創業者ジェリー・ヤンが署名した契約書です。

4/ 内容としては、
・Yahoo Incはヤフー・ジャパンに対して、日本におけるヤフーブランドを利用を認める
・Yahoo Incはヤフー・ジャパンに対して、技術提供を行う
・その対価として、ヤフー・ジャパンは、ヤフーブランドからの収益の3%をYahoo Incに支払う
という内容だったと思います。

5/ で、これは当時のヤフー・ジャパンにとっては「破格」と言える契約内容でした。

当時のYahoo Incは、OSレベルの最先端のエンジニアもたくさんいましたし、新しいソフトウェアの仕組み(広告、コマース、モバイルなどなど)もどの会社よりも先に作っていたからです。

6/ ヤフー・ジャパンは、これらのシステムを自社で作ることもできましたし、Yahoo Incのシステムを借りることもできるという具合に、経営のフレキシビリティを上げたのは間違いないでしょう。

そして、ライセンス契約としては破格の3%のフィーで良い、というあり得ないくらい格安な契約でした。

7/ ところがどっこい、皆さんご存知の通り、Yahoo Incはスマホ化の波に乗り遅れて、再建ままならず、Verizonに事業譲渡されることになりました。VerizonやAOLとYahoo Incを統合して再建を図りましたが、それも叶わず、2021年の後半にファンドに売却される予定になっています。

8/ こうなってくると、このライセンス契約のありがたみがほとんどありません。

今となっては、Yahoo Inc側でヤフー・ジャパンよりも先端的なものというのはほぼないでしょうし、アメリカでは毎年認知が落ち続けるヤフーブランドを日本で利用するためだけに3%払うということになるからです。

9/ 原価がほぼかならない広告ビジネスの3%ならまだ良いですが、マージンが低いコマースなどをやりだすと、3%のライセンス料というのはお腹が痛かったのではないかと思います。

10/ ヤフーというブランドがあるのに、PayPayというブランドをゼロから立ち上げて、巨額のマーケティング投資を行った背景にはこうった事情があります。

あるタイミングから、ヤフー・ジャパンは「新規サービスはヤフーの名前を使わない」と決めていたのではないでしょうか。

11/ 一方で、このPayPayブランドの立ち上げ、急成長は、今回の契約終了に交渉に関しても大きくプラスに働いたのではないかと思います。

12/ ヤフー・ジャパンは「ライセンス契約を終了できないなら、今後、ヤフーブランドを使うサービスは減らしていきますので(ライセンス料は年々減っていきますよ)」という交渉カードが使えるからです。

13/ 今回の1,785億円という対価は、これもまた「格安」だったと個人的には思います。個人的にはもっとずっと高い値段でも驚きませんでした。

14/ というわけで、これで晴れて、ヤフー・ジャパンは、ヤフーブランドを(日本で)自由に使えるようになったので、PayPayとのブランド統合が起こるのかどうかも含めて、楽しみです!

(現場からは以上です)

決算が読めるようになるノート: irnote.com
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  3. 2021/07/06 16:11:16 公開
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